
自分の家の屋根がパミール屋根だと初めて知り、不安になって調べている方も多いのではないでしょうか。
屋根工事はほとんどの方にとって初めての経験だと思います。どの業者を選ぶべきか、費用はどのくらいかかるのか…などただでさえ不安を感じやすいのに、現場調査を依頼した外壁塗装業者から突然「あなたの家の屋根はパミール屋根です」「パミール屋根は塗装できません」と言われると、不安が一気に広がってしまいますよね。
「そもそもパミール屋根って何?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、2025年9月にさくら外壁塗装店が実際に行った「パミール屋根のカバー工法補修」の様子を写真つきでご紹介しながら、
・パミール屋根とは何か
・なぜ塗装できないのか
・どんな補修方法が最適なのか
を分かりやすく解説していきます。
パミール屋根の基礎知識と修理のイメージが掴めるように分かりやすくまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください!
パミール屋根とは?【パミール屋根の基礎知識】
まずは、パミールとはどんな屋根材なのかを簡単にご説明します。
パミールとは、1996年〜2008年ごろに屋根材大手メーカーのニチハから販売されていたノンアスベスト系のスレート屋根材の名前です。
アスベスト規制の影響で、メーカー各社がノンアスベスト屋根材へ移行していた時期に登場し、当時は多くの新築住宅で採用されていました。
「安心して使える屋根材」として、当初は大きな期待を集めていたパミール。
しかし、販売から十年ほど経つと、従来の屋根材には見られなかった劣化症状が多く報告されるようになりました。
パミールはアスベストを使わない代わりに構造が従来品と異なり、その影響で経年劣化が早く進みやすいという弱点が浮き彫りになったのです。
1990年代後半〜2000年代前半に建てられた住宅ではパミール屋根の住宅も多く、2025年現在でも劣化に関するご相談は少なくありません。
「時が経てば劣化するのは、どの屋根材でも同じでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、パミール屋根が問題視されているのは、劣化の仕方とメンテナンス方法の選択肢が限られることにあります。
パミール屋根の問題点とよくある劣化症状
◆問題点1:寿命の短さ
一般的な屋根材の寿命が20年〜30年と言われていますが、ニチハのパミールは寿命が10年程度。 比べると耐久年数がかなり短いことが分かりますね。
◆問題点2:他のスレート屋根とは異なる独特な劣化症状
パミール屋根には以下のような症状が見られることがあります。
・屋根材が部分的に反っている(反り・浮き)
・表面が粉っぽくなり、層がめくれたように見える(層間剥離)
・屋根材の破片が地面に落ちてくる(滑落)
今回、さくら外壁塗装店が施工したお客様のお住まいでも、同じような症状が確認できました。
実際のパミール屋根の写真をご覧ください。
これがパミール屋根特有の劣化の仕方です。
パミールは屋根材の層がミルフィーユ状になっており、先端がめくれたり浮いてきたりするのが大きな特徴です。
普段は屋根の上を直接見る機会はほぼないので、劣化していても気づかないことがほとんどかと思います。ただ、パミール屋根の場合は地面に屋根材の破片がポロポロと落ちてくることがあり、そこで「おかしいな?」と気づかれる方も多くいらっしゃいます。
また、パミールは屋根材の劣化以外にも、使用されている釘の一部にメッキ処理が薄い釘が混入していたことも発表されています。
そのため、釘が錆びるのが早く、欠損することで屋根材のずれや落下に繋がる恐れもあるのです。
「パミールとは知らず塗装を依頼したら、現場調査でパミールと判明した」という方も少なくありません。
少しでも気になる症状があれば、早めに専門業者に現場調査を依頼するのがおすすめです。
なぜパミール屋根は塗装できないの?
屋根のメンテナンス=塗装と思っていたのに、「パミール屋根なので塗装できません」と言われたら驚いてしまいますよね。
「じゃあどうすればいいの?」と、不安が一気に広がってしまう方も多いと思います。
パミール屋根が塗装できない理由は、パミール屋根の構造にあります。
先ほども説明した通り、パミール屋根は層がミルフィーユ状に重なった特殊な構造をしています。
この構造上、経年劣化により層と層の間が剥がれる「層間剥離」が起きやすく、表面に塗装をしても根本的な解決にはなりません。
また、下地ごと浮いているケースもあり、塗ってもすぐに剥離や膨れなどの不具合が出る可能性もあります。
このような理由から、パミール屋根は「塗装できない屋根材」として知られているのです。
パミール屋根のメンテナンス方法
パミール屋根のメンテナンス方法は、主に次の2つです。
◆屋根葺き替え
屋根材と下地をすべて撤去して新しい屋根に交換する方法です。
費用は高くなりますが、下地まで劣化が進んでいる場合は葺き替えが必要となるケースもあります。
なお、古い屋根材の撤去・処分費用がかかるうえ、工期も比較的長くなるため、費用負担は大きくなります。
◆屋根カバー工法
既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せる工法で、費用と耐久性のバランスに優れた方法です。下地の状態に問題がなければ、撤去作業が不要な分コストを抑えられ、廃材もほとんど出ないというメリットがあります。
どちらの工法が適しているかは、屋根の劣化状況によって異なります。
下地が著しく傷んでいれば屋根葺き替えが必要になる場合もありますし、状態が良好であれば屋根カバー工法で十分なケースもあります。
いずれにしても、専門の業者による現地調査と診断を受けたうえで、最適な方法を選ぶことが大切です。
今回さくら外壁塗装店が修理したお住まいは、屋根カバー工法でパミール屋根をリフォームしましたので、次の章で詳しく解説していきます!
【京都府長岡市の施工事例】2025年9月のパミール屋根工事
◆お客様の住宅の概要
築年数:20年以上
階数:2階建て
外壁塗装・屋根塗装を検討したきっかけ:外壁に破損が見られた、雨漏りがした
写真でも外壁の劣化が一目で分かりますね。では屋根はどうなっているのでしょうか。
◆【パミール屋根】施工前の状況
お客様自身が雨漏りに気づかれて点検をご依頼いただいたところ、屋根はこのような状態になっていました。
まさに、パミール屋根に特有の劣化症状です。
こちらは上空から見たパミール屋根の様子。
周囲の建物の屋根と比べても劣化しているのがよく分かりますね。
では、この状態からどのように補修したのか見ていきましょう。
◆現在の屋根の上に防水シートを敷いていく
まずは既存の屋根材の上から防水シート(ルーフィング)を丁寧に敷き詰めていきます。防水シートは雨から住まいを守る大切な役割を担います。
今回は「田島ルーフィング PカラーEX+」を使用しました。
◆新しい屋根材を上から葺いていく
防水シートの上から、新しい屋根材を1枚ずつしっかりと施工していきます。
今回は「アイジー工業 スーパーガルテクト」を使用しました。
◆美しく生まれ変わった屋根の写真
こちらが工事後の屋根の様子です。
施工前のぼろぼろになったパミール屋根とは見違えるような美しさになりました。
大屋根以外もぴかぴかです!
さくら外壁塗装店では、このように各工程ごとに写真を撮影・ご報告しておりますので、工事中の様子もご確認いただけます。
見えない部分こそ、しっかりと「見える化」することで、安心してお任せいただけるよう心がけています。
◆全体のビフォーアフター
最後に、お住まい全体の施工前・施工後を比較してみましょう。
・外壁
経年によるくすみが一掃され、住まい全体が輝きを取り戻しました。
塗装前のカラーと大きく変えていませんが、同じ色合いでもここまで印象が変わるとは驚きです!
・屋根
ぼろぼろになっていたパミール屋根の上に新しい屋根材を重ねる「屋根カバー工法」によって、まるで新築のような美しさを取り戻しました。
このように施工前後の変化が写真で確認できると、「本当に工事をしてよかった」と実感いただけるのではないでしょうか。
◆お客様の声
ご依頼いただいたお客様からは以下のようなお褒めの言葉を頂戴しました。
「非常に満足です。見積もり時、細やかで丁寧な説明があり安心してお任せすることができました。職人さんも皆さん熱心に取り組んでくださり、屋根・外壁ともに新築と見間違えるほどピカピカになりました。やり取りにも無駄がなくスピーディで大満足です」
劣化したパミール屋根の状態を見たときのことを思うと、ご不安も大きかったかと思います。
外壁塗装と屋根カバー工法により、安心して長く暮らしていただけるお住まいへと仕上げられたことを、私たちもとてもうれしく感じています。
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塗装できないパミール屋根をカバー工法で再生した外壁塗装・パミール屋根工事
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、実際の外壁塗装・屋根カバー工法事例をもとに「パミール屋根の修理方法」について解説しました。
「うちもパミールかも?」「屋根がボロボロで不安…」と感じている方は、まずは一度、専門業者に状態を確認してもらうことをおすすめします。
パミール屋根は塗装ができない特殊な屋根材のため、適切な知識と経験をもつ業者に依頼しないと、再劣化や雨漏りの原因になりかねません。
さくら外壁塗装店は、パミール屋根の特徴を正しく理解し、カバー工法や葺き替えなど最適なリフォームを提案できる全国の優良施工店が施工いたします。
「どこに相談すればいいか分からない」と迷っている方がいらっしゃいましたら、どうぞ安心してご相談ください。
あなたの快適な暮らしを、さくら外壁塗装店が全力でサポートいたします!
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