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2025年12月12日更新  2025年12月12日公開

外壁塗装10年は早い?外壁材・塗料・劣化症状から判断する最適なタイミング

外壁塗装について調べていると、よく目にするのが「外壁は10年前後が塗り替え時」という言葉。しかし、そこまで傷んでいるようには見えないのに、本当10年で外壁塗装しなければいけないのか疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

「外壁塗装は10年と聞くけれど、うちの外壁はどうなんだろう?」
「今すぐ塗らないといけないの?それともまだ大丈夫?」

そんな疑問を解消するために、この記事では外壁塗装10年は早いのかどうかを正しく判断するためのポイントをプロ目線でわかりやすく解説していきます!

「外壁塗装10年」は早い?の結論

「外壁塗装10年は早い?」の結論

まず初めに結論をお伝えします。
外壁塗装は「10年だから必ず必要」というわけではありません。

塗料の種類や外壁材、家の状態や地域環境によって、適切なタイミングは大きく変わります。10年で早い場合・遅い場合がある理由は、次の3つが大きく関係しています。

塗料の種類によって耐用年数に差がある

シリコン塗料、ラジカル塗料、フッ素塗料、無機塗料、光触媒塗料など、現在は耐久性の高い塗料も多く、10年を超えても問題ないケースも珍しくありません。

外壁材によって劣化スピードが異なる

日本の住宅で多く使われているサイディング外壁だけを見ても、窯業系・金属系・樹脂系・木質系など種類はさまざま。
それぞれ耐久性や劣化の進み方、必要なメンテナンス時期は違います。

地域環境によって家の状態が変わる

日当たり、風当たり、降雨量、海の近さなど環境条件が異なることで、同じ外壁材や塗料でも劣化の進み方がまったく違うことがあります。

つまり、10年で外壁塗装が必要な家もあれば、10年では外壁塗装は早い家もある。これが現在の外壁塗装における正しい考え方。
重要なのは築年数ではなく、実際に家にどんな症状が出ているかを確認することなのです。

次の項目では、10年前後で必ず確認しておきたいセルフチェックポイントをご紹介します。

6つのセルフチェック【外壁塗装10年】

「外壁劣化のセルフチェックリスト

外壁の状態は専門業者でないと判断しづらい部分もありますが、見た目だけで気付ける劣化サインも多くあります。築10年前後の方は、まず次の6項目をチェックしてみてください。実際の写真も掲載していますので、ご自宅の外壁と見比べながら確認するのがおすすめです!
 

1:ひび割れ(ヘアークラック〜構造クラック)

細いひびから深いひびまで、割れの種類によって原因が異なります。髪の毛ほどの細いひびでも、放置すると劣化が進む可能性があります。

ひび割れた外壁

この写真のようなひび割れが確認できる場合は、一度専門業者に点検を依頼することをおすすめします。
 

2:チョーキング(手に白い粉がつく現象)

外壁を指でこすったときに白い粉がつく場合、塗膜の防水性が低下しているサインです。

ひび割れた外壁

ご自宅の壁を触って確かめてみましょう。手でなぞったときの白い粉の付き方によって、劣化の程度をある程度判断できます。

軽度の場合は、手にうっすら白い粉が付く程度。
一方、重度になると白い粉がべったりと手に付き、触った跡がくっきり残るようになります。その場合は、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。
 

3:コーキング(シーリング)の割れ・剥離

サイディング外壁の場合、目地部分のコーキング劣化は非常に分かりやすいチェックポイントです。ひび割れ・縮み・剥離があると、雨水が入り込む原因になります。

↓痩せたコーキング
痩せたコーキング

↓きれいな状態のコーキング
綺麗な状態のコーキング
 

4:コケ・カビの発生

外壁の防水機能が落ち始めている場合、コケや黒カビが付きやすくなります。放置すると外壁の劣化を早めることもあります。

コケやカビが発生した外壁

コケやカビは北面や日陰になりやすい場所に多く見られます。家の正面だけでなく、裏側や側面なども一度ぐるっとチェックしてみてください。
 

5:雨だれ跡・汚れの付着

窓下や外壁の凹凸部分に黒いスジ汚れが出ている場合、防汚性能が低下しているサインです。

雨だれ跡がついた外壁

雨だれ跡が濃くなると、外壁全体が汚れて見えやすくなります。長期間手入れされていない印象の家は、防犯面でもあまり良い状態とは言えません。見た目の問題だけでなく、住まいを守るという意味でも、あまり長く放置しないことが大切です。
 

6:外壁の色褪せ・艶消え

色が薄く見えたり、艶がなくなってきた場合は、塗膜の防水機能が弱まっている証拠です。

雨だれ跡がついた外壁

「色が褪せたくらいなら、まだ大丈夫かな…」と思う方も多いかもしれません。実際、すぐに外壁塗装が必要な状態とは限りませんが、このタイミングで「次はどんな色にしようか」「どこに頼もうか」と少しずつ考え始めておくことで、いざ塗り替えが必要になったときに慌てずに済みます。

6つのセルフチェックポイント、いかがでしょうか?

気になる症状が出ている場合→点検や見積もりを検討してみる良いタイミングです。
ほとんど症状がない場合→「外壁塗装はまだ早い」可能性も十分あります。

セルフチェックは、外壁の状態を知るための第一歩です。
6項目のうちどれか一つでも気になる症状があれば、「そろそろ専門業者に相談してみようかな?」という判断基準にもなります。
また、ご自身の家の外壁に使われている塗料の耐用年数を調べてみるのも判断の参考になります。もし耐用年数が15〜20年と記載されていた場合、気になる症状がなければ「今はまだ様子を見ても大丈夫かもしれない」と判断するための安心材料にもなります。

何も分からないまま 「10年経ったから外壁塗装しなきゃ」と焦ったり実行したりするのではなく、自分自身が理解し、納得した上で依頼することが後悔しない外壁塗装のポイントです。

業者の「外壁塗装は10年が目安ですよ」は本当?

ミニチュアの家を持って考える女性

築10年前後になると、ハウスメーカーや塗装業者から「10年なのでそろそろ塗装したほうがいいですよ」と言われることが増えてきます。そして、その言葉をそのまま受け取って良いのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
まず知っておきたいのは、業者が「外壁塗装は10年」をよく口にする背景です。

業者が「10年が目安です」と言いやすい理由

「うちの家は築10年なので、外壁塗装したほうがいいですか?」と尋ねた場合、多くの業者はおそらく「10年が目安です。今しないと壁が傷んで、将来もっと費用がかかりますよ。」
と答えるはずです。もし現状で大きな劣化が見られなかったとしても、「今はまだ大丈夫ですよ!」とはっきり断言してくれる業者はそれほど多くないと思います。

理由としては、もしその後数年で劣化が進みトラブルが出たときに「あのときやらなくていいと言ったじゃないか」というクレームにつながる可能性があるためです。
そのため、多くの業者は安全な答えとして、「外壁塗装は10年が目安です」「今やっておいたほうが安心ですよ」「先延ばしにすると後で費用がかさみますよ」と伝える傾向があります。
この背景を知っておくだけでも、業者から言われた言葉の受け取り方が少し変わると思います。

一方で、まだ急がなくても良い状態にもかかわらず、不安をあおって契約を急かすような営業トークをする悪徳業者も存在します。
そのため、「業者に言われたから=すぐ塗らないといけない」とは考えず、一度立ち止まって判断することが大切。
「10年経ったから塗り替え」ではなく、「どこがどう劣化しているから塗り替える必要があるのか」をざっくり知っておくことが重要です。

ですので、まずは落ち着いて、この記事で紹介したセルフチェックを行ってみてください。
劣化症状がほとんど見られないのに、「外壁塗装は10年が目安です」「今やらないと大変ですよ」という言葉を、そのまま鵜呑みにするのはおすすめできません。

セルフチェックをしたうえで、「気になる症状がある」「自分だけでは判断がつかない」と感じる場合には、業者にしっかりと現場調査をしてもらうのが良い流れです。自己判断で「大丈夫だろう」とメンテナンスを怠ると、将来大きな不具合へ発展し、結果として費用が大幅にかさむことがあります。
プロに状態を見てもらうことで現在の劣化度合いを正しく知ることができますし、今すぐ外壁塗装が必要でない場合でも、今後どれくらいのタイミングでメンテナンスが必要になりそうかといった具体的な見通しがわかります。
こうした手順を踏んでおくことで、外壁塗装に対する“安心”と“納得”を得ることができます。

外壁塗装10年のメリット&塗らない場合のリスク

10年で外壁塗装をするメリットとしないリスク

“外壁塗装は10年で必ずするべき”というものではありませんが、“10年をひとつの目安”として考えておくことには大きな意味があります。

外壁の劣化が軽い段階で塗装を行うと、下地補修が最小限で済むため、結果的にトータル費用を抑えられる可能性があります。

一方で、劣化を放置すると、外壁材そのものの張り替えが必要になる場合もあり、修繕費用が一気に高額になるケースも…。
さらに、劣化が進んだ外壁やコーキングの隙間から雨水が入り込むと、家の内部(躯体)にまで水が回ってしまうことがあります。
躯体が傷むと、塗装では対応できず、大規模なリフォームが必要になることもあるため注意が必要です。

10年目でまだ大丈夫そうに見える家もありますが、10年〜12年あたりから急に劣化が進み始める家も少なくありません。
外壁材の種類、立地条件、日当たり、周囲の環境、施工の質などによって劣化スピードは大きく異なります。
そのため、築10年を迎えたあたりから家の状態に少し気を配っておくことがとても大切です。
「定期的に塗り替えさせるために業者は10年と言っている」と考えるのではなく、“10年をひとつの目安に考えておくこと”はとても良い判断です。
たとえ症状が見当たらない場合でも、一度チェックしておくことで将来の大きな出費やトラブルを防ぐことにつながります。

屋根塗装には要注意!

信頼できる業者が屋根の補修を行っている様子

ここまで外壁塗装の時期について解説してきましたが、外壁塗装を考えるときにもう一つ大切なポイントがあります。それが屋根の状態です。

屋根は外壁よりも普段目にする機会が少ないため、劣化に気づきにくく、進行していても見落とされやすい部分です。屋根の劣化を放置すると、雨漏りにつながるだけでなく、場合によっては屋根材がずれて落下するなどの事故につながる危険もあります。
そのため、築10年前後で一度屋根の状態を点検しておくのは、非常に理にかなった判断と言えます。
屋根は自分で確認できない分、業者に依頼するしかありませんが、ここで絶対に注意すべきポイントがあります。

屋根点検は「業者選び」が重要

屋根は自分で確認できないため、点検は業者に依頼するしかありません。しかし、この“見えない部分につけ込んだトラブル”が増えています。

それは突然の飛び込み営業。
「無料で点検します!」「今すぐ確認したほうがいいですよ!」と言われ、その場で屋根に上げてしまい、わざと破損させて「今すぐ補修が必要です。放置すると大変なことになりますよ」と契約を迫るというトラブルが多発しています。(いわゆる点検商法)
「ちょうどよかった!お願いします!」とその場で屋根に上げるのは、絶対に避けましょう。

点検は必ず「信頼できる業者」に依頼する

屋根は見えない場所だからこそ、“誰に点検を頼むか”が外壁以上に重要なポイントになります。
点検を依頼するなら、次のような“身元が確かな業者”を選びましょう。

・これまで依頼したことのある信頼できる塗装業者
・ハウスメーカー
・地元で評判の良い専門店

信頼できる業者であれば、現在の状態・必要な補修・今後のメンテナンス時期なども丁寧に説明してくれるはずです。

大きな不具合が起きてからでは業者をじっくり比較検討する心の余裕も時間もなく、悪徳業者に引っかかりやすくなってしまいます。
だからこそ外壁塗装・屋根塗装を10年目安で点検するのは良い判断と言えます。
ただし、その際に何も知らないままでは、営業トークや流れに任せて「必要のない修理を契約してしまう」可能性もあります。
そのため、「事前に情報を集めておく」「少しだけでも調べておく」ことが非常に重要です。

▼業者選びに不安がある方はこちらもご覧ください!
【外壁塗装のプロが解説】トラブルを防ぐ業者選び5つのポイント
外壁塗装の相見積もり比較術【値引き交渉&断り方の例文つき】

外壁塗装はいくらかかる?気になる費用の目安

外壁塗装の費用目安のイメージ画像

「外壁を10年で塗装するべきかどうか」を考えるうえで、もう一つ気になるのが費用の目安ではないでしょうか。
さくら外壁塗装店でご依頼いただいた場合の外壁塗装のプラン別価格目安は、以下の通りです。

ラジカル制御形塗装プラン:税込み530,000円~
プランの詳細はこちら

高級フッ素塗装プラン:税込み640,000円~
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高級シリコン塗装プラン:税込み500,000円~
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無機塗装プラン:税込み760,000円~
プランの詳細はこちら

「思ったより高い…」「意外とこのくらいでできるんだ」と感じられた方も多いのではないでしょうか。

外壁塗装の費用は、外壁材や家の状態、選ぶ塗料によって変わります。たとえば、次のような点が価格に影響します。

・外壁材と下地の状態
・コーキング工事の有無
・使用する塗料の種類(シリコン / フッ素 / 無機など)
・建物の大きさや立地条件、足場の組みやすさ

条件によって費用に差は出ますが、費用感の目安を知っておくだけで、判断に対する不安が軽くなるだけでなく、“相場として妥当かどうか”を判断しやすくなるという大きなメリットがあります。
どのくらいの費用でできるのかを知っておくだけでも今後の計画が立てやすくなります!

外壁塗装をする際に知っておきたいひと工夫

外壁塗装のアイデアのイメージ画像

この記事を読んで「外壁塗装をそろそろ考えようかな」と思った方へ、ここでは、塗り替えをする際に意識しておきたい、ちょっとした工夫を3つご紹介します。
 

外壁だけでなく「付帯部」も同時にメンテナンスする

付帯部を塗装する職人

雨樋・破風板・軒天などの付帯部分は、外壁よりも早く劣化しやすい箇所です。
また、外壁塗装は季節選びやスケジュール調整が必要なため、こまめに別々で工事をするよりも、一度にまとめてメンテナンスしたほうが効率的。外壁と同時に付帯部も整えておくことで、次回の工事を一本化でき、結果的に費用も抑えやすくなります。

さくら外壁塗装店でも、外壁塗装+付帯部塗装をセットでご依頼いただくお客様がほとんどです。実際の施工事例も掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

▼実際の施工事例はこちらをご覧ください!
さくら外壁塗店の外壁塗装工事例
 

汚れが目立ちにくい外壁色を選ぶ

アイボリーと淡いブラウンで仕上げた住宅外観

外壁は色によって、汚れの目立ちやすさが大きく変わります。
グレー、ブラウン、ベージュなどの中間色は汚れがついてもわかりにくく、長くきれいな印象を保ちやすい人気カラーです。特に近年は、グレージュ・チャコールグレー・ベージュといった落ち着いた自然な色合いが選ばれています。
もう少し個性を取り入れたい方には、グレーグリーンなどの外壁色もおすすめです!

▼緑の外壁をイメージしたい方はこちら
グリーンの外壁でおしゃれな家に!色味別デザイン&組み合わせ実例集
 

アクセントカラーを取り入れる

ホワイトの外壁に濃いグレーのアクセントを取り入れた住宅外観

外壁全体は落ち着いた色にまとめつつ、汚れが目立ちやすい色は部分的に使うことで、外壁全体が同じ色の場合に比べて汚れが気になりにくく、きれいな印象を長く保ちやすくなります。
一部だけアクセントカラーを入れると外観にメリハリがつき、と仕上がりの印象もぐっと上がります。「せっかく塗り替えるなら少し冒険したい…」「でも派手になりすぎるのは心配…」そんな方にもぴったりの方法です。

小さな工夫ですが、「長持ちする外壁塗装」や「仕上がり満足度の高さ」に大きく関わるポイントです。塗装を検討する際には、ぜひ一緒に意識してみてください!

まとめ

外壁を点検する業者

いかがでしたでしょうか?

「外壁塗装は10年で必ず必要なのか?」という疑問について、この記事の結論を改めてまとめると次の通りです。

・外壁塗装は「築10年だから必ず必要」というものではない
・大切なのは、築年数ではなく“どんな劣化症状が出ているか”を見ること

その判断材料として、ここで外壁の状態を確認するための6つのセルフチェックポイントをもう一度整理しておきましょう。

6つのセルフチェックポイント

  • ひび割れ
  • チョーキング
  • コーキングの劣化
  • コケ・カビ
  • 雨だれ跡・汚れ
  • 色褪せ・艶消え

「本当に今塗るべきなのか?」「まだ様子を見ても大丈夫なのか?」迷ったときは、まずご自身で状態を把握し、必要に応じて専門業者に相談する。この流れが最も安心でき、後悔のない判断につながります。
外壁塗装は大きな出費だからこそ、焦らず、納得したうえで決めることが何より大切です。この記事が、あなたの大切な住まいを守る判断のヒントになれば幸いです!

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